幻のエビ 「ブドウエビ」
ブドウエビはエビ目タラバエビ科モロトゲエビに属し、標準和名は「ヒゴロモエビ」と言います。
ではなぜ、ブドウエビと呼ばれるようになったかというと、果物の葡萄と同じ色をしていたことから、と言われております。
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本当かどうかはわかりませんが、聞いた話ですと当羅臼のブドウエビ漁をしている漁師が、初めて水揚げしたエビを羅臼市場に出荷した際、市場の荷受け担当者も初めて見たので、その漁師に「このエビは何エビ?」と問い合わせたところ、その漁師が「葡萄色してるからブドウエビだべや!」といったのが、始まりとか |
希少価値の高いブドウエビ
ブドウエビは羅臼では「エビ籠」という漁法で採取しているのですが、そのエビ籠漁は当羅臼でも2件のみの操業となっており、 尚且つその「ブドウエビ」は1件のみの水揚げとなっているため、水揚量が非常に少ないため、希少価値が高い「エビ」となっております。
※ 1日10数kg程度しか水揚げがありません。
(そのため、非常に高価なエビとなっておりますが...)
なぜ「ブドウエビ」と言えば羅臼?
先に述べたように専門に漁をしている羅臼でも1日10数kgの水揚げですが、
それでも他地区より多い水揚となっていることと、 尚且つその漁法にも特徴があり、
「エビ籠」という漁は、「籠」の中にブドウエビをお惹き寄せるのに餌を入れ、
その籠の中に入った「ブドウエビ」を籠のまま引き揚げるので、生きたまま「ブドウエビ」が水揚げされることになります。
※ 他地区は他の漁用に仕掛けた網に一緒にかかるので、最初から鮮度が違います。
籠を海中から引き揚げると、その「ブドウエビ」を生きたまま、
氷の入った水槽に入れ、羅臼の港へ帰港後、速やかに氷の入ったハッポーに入れて市場へ出荷します。
そのため、セリで買付後当店(羅臼漁業協同組合 直営店 海鮮工房)へ持参した時もまだ生きているのがいるぐらい鮮度が良いのです。
これだけ鮮度が良い「ブドウエビ」が手に入るのも羅臼ならではのため、 ブドウエビ=羅臼ということと思います。
ブドウエビの漁期について
● | 7月1日〜9月25日までとなっておりますが、 例年7月4日位からの水揚げとなり、ノルマに達成次第終漁となります。 |
※ | 水揚ノルマは「ブドウエビ」だけではなく、一緒に水揚げされた
「ボタンエビ」や「ナンバンエビ」も含まれますので、 「ブトヴエビ」の水揚げが少なくても、 他のエビの水揚げが多ければ、ノルマに達成次第終漁となります。 (ノルマは年間5tまでとなっております) |
ブドウエビの入荷日について
● 時化の影響等がない限り、日曜日以外は入荷いたします。
※ 早くて11時、通常は13時のセリにかかるため、当店(羅臼漁業協同組合 直営店 海鮮工房)への入荷は14時頃となります。
ブドウエビのランクについて
● 当店(羅臼漁業協同組合 直営店 海鮮工房)では大体3種類での販売としております。
大サイズ=1尾50g〜70g
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小サイズ 26g |
大サイズ 50g |
ブドウエビの発送について
勿論、その日に入荷した「ブドウエビ」を発送もいたしますが、
「ブトウエビ」は殻の色落ちが激しく1日でも過ぎると葡萄色がだんだん白っぽくなって、見た目が悪くなってきます。
(北海道内へのお届は翌日着、北海道以外は翌々日のお届となります。)
勿論品質には問題ありませんが、
見た目の問題から当店(羅臼漁業協同組合 直営店 海鮮工房)では一度当店で冷凍し、冷凍便での発送を勧めております。
ブドウエビの味について
食べる時は、何といっても刺身が一番です。

※ | 本当に贅沢な話ですが、 数年前、ブドウエビをエビフライにして食べてみました。 確かに美味しかったですが、フドウエビの価値が無かったです。 |
簡単に言うとボタンエビより濃厚な感じです。
目をつぶって、ボタンエビとブドウエビを食べ比べた場合、あまり差がないようにも思う人もいるかもしれませんが、判る人は判ります。
希少価値が高く、高価な「ブドウエビ」と思って食べれば、更に美味しく感じるはずです。
これはブドウエビに限らないのですが、
エビは鮮度が良い場合には、刺身で食べた際に甘味があまり感じられません。
甘味を感じたい場合は、色落ちはしますが、冷蔵便で発送すると、丁度到着した時には甘味がまして美味しく感じられます。
ではなぜ、先ほど発送は冷凍便(一度冷凍してから)をお勧めしたかと言うと、鮮度が良いまま冷凍し冷凍便での発送とすると、到着後解凍して刺身で食べた場合に、鮮度が良い時のコリコリとした食感を感じることができるからです。
ボタンエビやナンバンエビ(甘エビ)等、甘味が増したエビは皆さんも食したことはあるかと思いますが、コリコリとした身の食感は中々味わったことが無いと思うからです。
勿論、冷凍したからと言って、産地と全く同じ食感とまでは言えないまでも、
ほぼ同様な食感を味わえると思います。
(解凍は自然解凍又は流水で行ってください)